第16回星空案内人シンポジウム 一般公演イッパnプログラム・発表概要ハッピョウ
*表示されている、開始・終了時刻は、質疑応答、準備片付けを含めての時間です。
*発表内容そのものは15分程度に収まるようにご準備下さい。
1日目(3月3日日曜日ニティ
セッション1 <星空案内の活動報告1>
バン カイセィ シュウリョウ 発表ハッピョウタタイトル 発表者ハッピョウ 発表概要ハッピョウ
1 11:37 11:57 「星のソムリエ®仙台 –2023–」
冨樫 拓海(星のソムリエ®仙台)、他 星のソムリエ®仙台メンバー  *オンライン
 2016年より八王子市の大規模団地で実施している市民向けの天体観測講座「星空探検隊!」について報告し、この講座の特徴、現状の課題や今後の展望などについて述べる。この講座は住民の科学リテラシーの向上とともに、地域コミュニティの活性化を目的として毎月1回実施しているもので、参加しやすい環境の構築と、気象条件が悪い場合の対応に特徴がある。
 この講座では、観測会に参加したそれぞれに貸与した双眼鏡で観測するとともに、天体望遠鏡を使って観測を行なっていた。2023年4月より電子天体望遠鏡(ユニステラ社 eQuinox2)を導入し、観測対象がさらに広がった。
 夜空を観測できない場合は、天体に関したレクチャーを行うこともあるが、家庭で再現できる広範囲の科学実験を行っている。「毎月最終月曜日は『星空探検隊!』の日」として多くの人々が参加できるような工夫を凝らしながら実施しているところである。
2 11:57 12:17 「星空をもっと楽しく:デジタル天体収集帖のご紹介」
高梨直紘(天プラ/東京大学)、柚木苑齢(天プラ/GKTECH)      *オンライン
 天文学普及プロジェクト「天プラ」では、国立青少年教育振興機構の運営する子どもゆめ基金からの助成を受けて、子ども向けの無料教材「デジタル天体収集帖」(star-stamp.net)の開発を行いました。さまざまな天体や天文現象を観察するのに応じて、スタンプを集めることができるシンプルな教材で、観望会の参加者と運営者を仲立ちする新しいコミュニケーションツールとしての利用を期待しています。発表では、この教材の使い方などを具体的にご紹介します。
3 12:17 12:37 「ゼロから始める星のソムリエ講座奮闘記 〜2023年仙台の巻〜」
柴田晋平(星のソムリエ機構)、ほか星のソムリエ®仙台および附属講座運営事業グループメンバー
 仙台ではこれまで星空案内人講座がありませんでした。そこで、全くゼロから講座立ち上げを行いました。興味のある人を募集することからはじめ(星のソムリエ®仙台の発足)、拠点施設の無い中で会場確保、講師依頼など様々な困難を克服し2023年7月から始まった講座は無事終了し21人の星空案内人(準案内人)が誕生しました。仙台で星空案内を日常的に行う会も結成できました。
 この様子を報告するとともに機構が講座を開講する目的などにつても触れたいと思います。
セッション2  <星空案内の活動報告2>
バン カイセィ シュウリョウ 発表ハッピョウタタイトル 発表者ハッピョウ 発表概要ハッピョウ
4 13:46 14:06 「つたえる」
井阪あゆみ(ちはや星と自然のミュージアム)
 ホシノのソムリエ®として活動をはじめて早くも6年の年月が経ちました。
最初は「星のソムリエ®として自分がどう活動していけばいいのか?」といろいろ悩んだ時期もありました。
 星の専門家でも先生でもない自分にできること。
 6年の間もがきつづけながら、ただひたすらに星に関することへの参加や活動を続けてきた今現在、少しずつ見えてきた自分の立ち位置と自分のスローガン。
 がむしゃらに活動してきた内容と共に、今自分が目指していることを発表させていただきます。
5 14:06 14:26 「これで決まり私の余生・Part2」
木村隆(星空プロジェクト・そら)
 ソムリエ資格取得後、さまざまな方々を対象に観望会を開いてきました。
特に大阪のような光がある場所で星を見る機会が少ない中、多くの方に空を見上げて喜んでいただけた時の様子は変えがたいものです。
 可能な限り、多くの方に伝えたいということを発表を通じて表現したいと思います。
6 14:26 14:46 「ダジック・アースで天体を感じよう!」
土井 正治(NPO法人 ダジック・アース・プロジェクト)
 四次元デジタル地球儀「ダジック・アース」は、地球や惑星を立体的に表示することができます。「天体を感じる」星空案内の一環として、実際に活用している「ダジック・アース」プログラム(惑星ツアー等)をご紹介します。
 皆さんも「ダジック・アース」をぜひご活用ください。
7 14:46 15:06 「緑の星(β Lib)を見たことがありますか?」
船越浩海(生涯学習センターハートピア安八天文台)
 緑の星として知られているてんびん座β星(ズベン・エス・カマリ)を見たことがありますか。スペクトルタイプはB型の2.6等星です。星の文人として著名な野尻抱影氏の著書には全天随一の緑の星とされ、その色は淡緑、緑、濃緑、エメラルドのように表現されています。しかし、B型星は緑ではなく白い星とされ、実際に観察しても多くの人は緑色には見えません。緑の星に関する先行論文でも推論にとどまり、客観的な検証がなされていないのが現状のようです。
 このことに興味を抱いたハートピア安八天文台で活動するジュニア天文倶楽部の小林美琴氏(小5)は、天文台の指導の下、これまでとは全く違うアプローチで緑の星の謎に挑み、緑に見える理由の解明と、おそらく初めての検証にも成功しました。
 この一連の研究の成果と課題を紹介します。
セッション3  <講座運営>
バン カイセィ シュウリョウ 発表ハッピョウタタイトル 発表者ハッピョウ 発表概要ハッピョウ
8 16:07 16:27 「「さあ、はじめよう」講義要綱改訂」
柴田晋平(NPO法人星のソムリエ機構)ほか星のソムリエ機構講義要項事業グループ
 星のソムリエ講座の講義内容は「講義要綱」に定められています。これまでにも講義要綱の改訂を行ってきましたが、この度は「さあ、はじめよう」の講義要綱の改訂を2024年4月より実施することになりました。従来の「さあ、はじめよう」は非常に内容が豊富で100分の講義時間ではとても内容を受講生に伝えることが難しい状況が続いていました。そこで、実際の講義で実施しやすく精選した講義要綱を制作し、リリースします。
 公演では、改訂の趣旨、経緯などを説明します。また、来年度以降の実施の方法も説明します。
10 16:27 16:47 「0から伝える星空」
和田浩一(星のソムリエ京都)
 星空案内人講座の受講生や卒業生が発案した新しい星空イベントを星のソムリエ京都のメンバーが発案者と一緒にプロデュースして実現させてた成果を紹介します。
11 16:47 17:07 「機構からのお知らせとお願い」
萩野祐司(星のソムリエ機構)
 特定非営利活動法人となった星のソムリエ機構。
法人の活動を充実させることが、星のソムリエ養成講座の実施団体の活動の充実につながると考えています。
 そのために幾つかの提案をします。
 皆さんの意見や取り組みでより良い星のソムリエ制度にしていきたいと考えています。
2日目(3月4日月曜日ゲテゥ
セッション4  <星空案内の活動報告3>
バン カイセィ シュウリョウ 発表ハッピョウタタイトル 発表者ハッピョウ 発表概要ハッピョウ
12 10:10 10:30 「ディスカバリーパーク焼津天文科学館での講座運営の紹介-「星空案内の実際」講座内容と実技試験-」
平濱美紀子(ディスカバリーパーク焼津天文科学館)
 講座内容は「講座内容要綱」で定められていますが、各講座時間の約30%はオリジナル性が認められているため、実施団体ごとの多様な内容・スタイルがあるかと思います。今回は講座の一つ「星空案内の実際」について、今年度で8期目となったディスカバリーパーク焼津天文科学館での実施内容と実技試験について、一つの事例として紹介させていただき、情報交換や皆様からのご意見やアドバイスをいただけたらと思います。
13 10:30 10:50 「観望会来場者が求めているもの」
唐崎健嗣(合同会社プラネタリウムワークス)
 星空案内人に求められているものの一つに、観望会での星空解説があります。前説でこれから見る星空の説明をしたり、望遠鏡で天体を見せたり、星座の場所を示したりします。
この時に、その説明を聞いている参加者さん達は何を感じているのでしょうか。
 瞳をキラキラさせながら自分の好きな星の事を聞いている子どもたちもいます。子どもにせがまれて同伴して来た保護者もいます。友達同士で誘い合ってきている人もいます。みなさん同じ思いで参加しているのでしょうか。早く終わらないかなーと思いながら望遠鏡の列に並んでいる人もいるのではないかと思います。
 私は、主に商業施設での出張観望会を実施しています。主催者の思惑や、参加者に直接聞いた感想などから、観望会の来場者が求めているものについて考えてみた事を発表します。
14 10:50 11:10 「講座卒業生 その後の活動について」
久米靖啓(特定非営利活動法人ナック)
 大阪府四條畷市にある「四條畷市立野外活動センター」で実施している「星のソムリエ®養成講座 君も星のソムリエ®になろう」は現在8期の講座を開催中です。講座を卒業した多くの星のソムリエ®の方々が、大阪を中心に様々な活動を展開してくれています。今回のシンポジウムでは、星のソムリエ®となった方々の活動や、活動のための組織作りなどの情報をお届けしたいと思っております。
セッション5 <星空案内の活動報告4>
バン カイセィ シュウリョウ 発表ハッピョウタタイトル 発表者ハッピョウ 発表概要ハッピョウ
15 13:01 13:21 「観光地域づくりのステークホルダーとしての星のソムリエ®―鹿児島県与論島を事例とした考察」
澤田幸輝(和歌山大学大学院観光学研究科)、尾久土正己(和歌山大学)
 鹿児島県与論町と和歌山大学は、2019年に同島の観光振興を企図した連携協定を締結して以来、星空を地域資源とした持続可能な観光地域づくりに取り組んできた。概して持続可能な観光地域づくりにおいては、雇用機会の創出や観光を通した社会経済の振興といった「社会経済的持続可能性」、地域社会の環境に配慮した施策を講じる「環境的持続可能性」、及び地域社会における伝統文化の保護や観光を通した教育機会の創出といった「社会文化的持続可能性」の3つを軸とした地域づくりが求められている。鹿児島県与論島では、島の「星のソムリエ®」たちが中心となってかかる地域づくりに取り組んでいる。こうした「星のソムリエ®」たちの実践が認められ、2023年10月には、持続可能な観光地域づくりを評価する国際機関Green Destinationsより、「Green Destinations Top 100 Stories」の選定を受けた。本報では、これまで発表者らが実践してきた鹿児島県与論島における取り組みを報告する。
16 13:21 13:41 「星空案内人の養成と活動のご報告」
田所絵里(株式会社日本旅行)
日本旅行では今までに計6回の講座を開講し、資格を取得された星空案内人のご協力のもと沢山の星空イベントを実施してきました。
講座開講に関しては、実技試験・最終試験等、課題はまだまだありますが、改良を加えながらよりよい実施方法を模索しながら進めています。講座の後もサポートプログラムをご用意して正案内人を目指す方のサポートを行っております。独自の講義としては「おもてなし講座」を実施。星空案内に参加した全ての方に楽しんでいただけるよう、おもてなしの心を学んでいただきました。また、運営のノウハウを活かし、他の実施団体様のお手伝いにも力をいれております。
沢山の星空案内人が活躍できるよう今後も活動していこうと思っております。
今回はそのご報告をいたします。
17 13:41 14:01 「みさと天文台の星空案内」
米澤樹(みさと天文台)
 和歌山県紀美野町にある公開天文台である、みさと天文台の紹介と星空案内においてどのようなことに気を付けているのか、何を大切にしているかについて報告します。
18 14:01 14:21 「わかやま未来学副専攻における星空案内人の育成」
佐藤祐介(和歌山大学)
和歌山大学では「わかやま未来学副専攻」という学生を和歌山地域で活躍する人材として育成する特別なカリキュラムが行われている。このカリキュラムでは、地域の産業や地域資源に着目して和歌山地域を知り、和歌山を盛り上げていく学生をプロジェクトの中で育成している。わかやま未来学副専攻での「星空案内人の育成」は「天文観光プロジェクト」の中で行われている。前期は星空案内人のカリキュラムに準拠した座学と望遠鏡の使い方の実習、後期は実際の星空を教材として星空を案内する実習となる。星空案内人の育成を始めたのは今年で3年目であり、3年間に18人の準案内人を育成している。
セッション6 <実施団体の取り組み>
バン カイセィ シュウリョウ 発表ハッピョウタタイトル 発表者ハッピョウ 発表概要ハッピョウ
19 14:37 14:57 「2023年度 活動報告」
長野親情(NPO法人星空ファクトリー)
*オンライン
 今年度は新潟県内での長期教室プログラムと県外での短期集中教室プログラムを実施し、短期集中教室プログラムでは4プログラムを計画し、その活動と今後の課題について発表する。
20 14:57 15:17 「つぐ高原天文台と奥三河☆星空の魅力を伝える会」
平野宗弘(奥三河☆星空の魅力を伝える会)
 愛知県奥三河、つぐ高原グリーンパークキャンプ場に建つ「つぐ高原天文台」が本格的に復活再稼働して3年目を迎えます。
 「奥三河☆星空の魅力を伝える会」の最近の活動状況とともに、天文台復活の経緯と今後の課題について報告します。
21 15:17 15:37 「沖縄における星空案内人講座のための和英併記版講座資料の作成の取組(中間報告)」
松本剛(おきなわ宙と星の会、元・琉球大学)、畑中寛(琉球大学)、花山秀和、堀内貴史(国立天文台)
 星空案内人の制度は日本人だけを対象としたものではなく、外国籍の方々にも星空ファンを広げることが求められる。琉球大学での講座では、講座資料(PowerPoint資料)の和英併記版の使用に向けて順次改訂を行い、現在のところ、ほぼ70%の資料について、和英併記版改訂の作業が完了した。更に資料を見直し、次年度には100%を目指す。主対象は外国人留学生(正規生・短期留学生を含む)であるが、日本人受講者についても、実際に星空ガイドを行う際に、外国籍のゲストへの説明法を習得するため、和英併記版が活用可能である。沖縄島北部の国頭村で実施する講座でも、和英併記の講座資料を使用している。現在、全ての試験問題は和英併記版の使用が許可されている(富田・柴田、私信)。今後も、外国籍、特に近隣の東・東南アジア籍の受講者に対して馴染み易い講座に努めると共に、将来はこれらの国での講座開講の際にも活用可能な資料を整備していく予定である。
22 15:37 15:57 「高校生がつくる星空教室」
稲木悠一、沼さくら、中川友葉、中野花奈里、中澤琉依、濱田真彩(大阪府立住吉高等学校)
大阪府立高校での取り組みです。
・星空や天文学に興味をもってもらいたい!
・これまで観たことがない世界を知り、視野を広げてもらいたい!
まずは近くにいる生徒達から。これまで望遠鏡を触ったことがない子たちが、一から使い方を学びます。いろいろな天文の基礎知識を学び、近隣の小学生を招待して高校生主体の「星空教室」を開催するまでになりました。高校生も、小学生も、新しい世界を知ることで異なる文化や価値観に触れる機会を得ることができます。望遠鏡でキレイな星空やいろいろな将来を観てもらい、天文を通じて子どもたちの成長と将来の可能性を広げることを目指します。
ポスター・展示セッション(1日目、3月3日日曜日に5分程度の紹介の時間を用意しました)
1日目(3月3日日曜日)
入退場ニュウタイジョウ/・準備を含めて5分です。3分程度で内容をまとめて紹介できるよう準備をお願いします。
バン カイセィ シュウリョウ 発表ハッピョウタタイトル 発表者ハッピョウ 発表概要ハッピョウ
P1 13:31 13:36 「「こよみの計算」を活用しよう」
小野智子(国立天文台)
 日の入りや薄明終了の時刻、月齢や月の高度方位、水星・金星の最大離角はいつか、次に見られる月食はいつか、などなど。星空案内にあたり調べたいことはたくさんあるはず。
 そんなときに役に立つのが「国立天文台暦計算室(れきけいさんしつ)」のウェブサイト(https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/)です。PCがあればこのウェブサイトでちょいちょいと計算できてしまいます。国立天文台の質問電話でも活用しているこの「こよみの計算」サイトをご紹介します。使いこなせるととても便利です。あなたの星空案内にもぜひ活用しましょう。
P2 13:36 13:41 「地域コミュニティ活動としての天体観測会「星空探検隊!」の運営」
藤田 貢崇(法政大学)、長澤 慎太郎(株式会社ファミリーマート)、三島 岬(法政大学)、猪脇 和夫(法政大学)、小野木 修(法政大学)
 2016年より八王子市の大規模団地で実施している市民向けの天体観測講座「星空探検隊!」について報告し、この講座の特徴、現状の課題や今後の展望などについて述べる。この講座は住民の科学リテラシーの向上とともに、地域コミュニティの活性化を目的として毎月1回実施しているもので、参加しやすい環境の構築と、気象条件が悪い場合の対応に特徴がある。
 この講座では、観測会に参加したそれぞれに貸与した双眼鏡で観測するとともに、天体望遠鏡を使って観測を行なっていた。2023年4月より電子天体望遠鏡(ユニステラ社 eQuinox2)を導入し、観測対象がさらに広がった。
 夜空を観測できない場合は、天体に関したレクチャーを行うこともあるが、家庭で再現できる広範囲の科学実験を行っている。「毎月最終月曜日は『星空探検隊!』の日」として多くの人々が参加できるような工夫を凝らしながら実施しているところである。
P3 13:41 13:46 「ダジック・アース並びに関連教材の展⽰」
土井正治、野澤信之(NPO法人 ダジック・アース・プロジェクト)
 四次元デジタル地球儀「ダジック・アース」は、地球や惑星を立体的に表示できるものです。 展示では実際の球体投影をご覧いただき、天体の視覚的な理解の促進に繋がることをご紹介します。また、手作り地球儀、ペットボトルのキャップで作る円筒型地球儀などの関連教材も展示し、簡便な手法で工作でき、かつ天体の理解の促進に役立つことをご紹介します。